自分を守るための行動

暴力01

もしかしたら、あなたは誰かに暴力を振るってしまうことがあるかもしれません。自分自身も、「決してそんなはずではないのに……」という気持ちで、暴力を悔やんでいることでしょう。実は、その原因はあなた自身が悪いわけではないのです。

暴力的な行動に出てしまうアダルトチルドレンは、「暴力は当たり前なのだ」と思うことで自分の心を守ろうとしているといえます。本来は抱きしめられて、愛されて育っていくはずの幼少期に暴力や虐待を受けて育ってしまった場合、子どもはなんとかして親から愛されている理由を探そうとします。

「お父さんは僕のことを愛しているからこそ、『しつけ』として厳しく接しているんだ」
「お母さんが自分をぶつのは、自分が悪いからだ。『当たり前』のことなのだ」

こんな風に子どもなりになんとか自分を納得させて、過酷な環境で壊れようとしている心を守ろうとしている防衛手段だともいえます。しかし、大人になってから、自分に言い聞かせた言葉によって苦しんでしまうことが多い傾向があります。

なぜなら、愛しているはずの配偶者や子どもに暴力を振るってしまうことがあるからです。凄惨な虐待をしていた親が、自分自身も幼少期に同じような虐待を受けていたということがよくあります。

暴力的な行動の原因

暴力02

「自分も暴力を振るわれて嫌だったはずなのに、なんで繰り返すの?」という疑問がわく人もいるでしょう。しかし、彼らは加害者であると同時に暴力を止められないことに苦しんでいたり、過去の記憶にずっと悩まされていたりする被害者でもあるのです。

これは「愛しているから、親は自分に暴力を振るうんだ」「暴力じゃない。これはしつけなんだ」と小さい頃から自分自身に言い聞かせたせいだともいえるでしょう。悲しい虐待や暴力の連鎖は、不安と孤独な環境を生き抜いてきた子どもだったからこそ起こってしまうのです。

もし、あなたがアダルトチルドレン的な傾向で悩まされているのであれば、自分の心と向き合ってみると良いでしょう。